フォトコンテスト

2018年受賞作品

最優秀賞

【昔のおもかげ】 酒井 美香

【昔のおもかげ】 酒井 美香

赤いポストをアクセントにして、古びたシャッターに色とりどりのアンブレラの光の影が写りこんでいます。
この構図で切り取った作者の感性の素晴らしさに感動しました。調べてみると日南市の高校生が企画した街の屋根を傘で彩る「アンブレラスカイ」のワンシーンであることも分かり、アーケードに吊り下げられた数百のアンブレラが、いたるところに影を落として、どんなに美しい表情を見せるのかも作者の写真を見ているだけで想像できます。
この場所を訪ねて、実際に現場を見てみたいと思わせる好奇心をかき立ててくれる作品です。

優秀賞

【林光】 石神 義男

【林光】 石神 義男

林立する杉の中に光芒がさして何と美しい光景でしょう。森が幻想的かつ繊細なタッチで描写されています。
森に霧が立ち込めているのも幸運であり、その幸運にめぐり会う偶然も才能の内です。
撮影時間帯も完璧で、光と影のコントラストが的確に表現されています。
森に漂う空気感が作者の心情までも感じさせてくれる作品です。

【未来を担う】 後藤 ゆかり

【未来を担う】 後藤 ゆかり

作者のコメントから「御田祭」の一コマであることが分かります。
泥にまみれて真剣な表情で頑張る少年の眼差しが素敵です。
写真には写っていませんが引いているロープの先には、思うように動かない興奮した牛がいるのかも知れません。
プリントも温かい色調で統一されて構図も正確で写真に安定感があります。
思い出の一枚としていつまでも心に残る作品です。

【初夏の音色】 持原 弘和

【初夏の音色】 持原 弘和

風鈴の音が今にも聞こえてきそうな音楽を感じさせてくれる作品です。
背景の風鈴のボケ味も爽やかで写真に透明感があり、初夏の柔らかな光がストレートに捉えられています。
全体の色調も淡く表現されていて、この作者だけが持つ独特の繊細な感性を作品から感じます。

【グリーンと鳥居】 雀ヶ野 秀憲

【グリーンと鳥居】 雀ヶ野 秀憲

緑の田園の中の赤い鳥居が鮮やかな色調で表現されています。
地上からでは見ることの出来ない大地の広がりを感じ、一枚のデザイン画を見ているような印象を受けます。
欲を言うと鳥居が画面のほぼ中央にあり、全体的に平面的な印象を受けるので、画角をもう少し上にして背後の山並みを入れると、もっと奥行きのある作品になったと思います。

【さといも畑のおばさん】 新名 光子

【さといも畑のおばさん】 新名 光子

コメントを見ると自撮りで撮影されたとのことですが、さといもの葉っぱの間から覗く笑顔が若々しくとてもチャーミングに写っています。帽子と服の柄がさといもの緑とマッチしています。
まるで少女みたいに、自分で表情を考えながら何度も連写された様子。
写真を見る人が思わず「可愛い」と微笑んでしまいそうな人の心を和ませてくれる作品です。

優良賞

【受け継がれる想い】 黒川 文香

【受け継がれる想い】 黒川 文香

着物と青空と雲の組み合わせが実に爽快です。
着物は40年前に作者の祖父が購入したとのこと。コメントに「母、叔母、私、妹、従姉妹と5人全員が着ることができました。」とありました。和服の色柄はまったく時代を感じさせず、かえって現代性を強く感じます。
一反の着物を5人で着る、みんなの思い出が詰まったどことなく郷愁を感じる作品です。

【孫とのシーガイヤ】 佐藤 あけみ

【孫とのシーガイヤ】 佐藤 あけみ

写真の笑顔を見ているだけで、宮崎でのひと時がどんなに楽しかったかが想像できる作品です。
直射日光の中での撮影でありながら顔に落ちた影も極端に黒くならず、丁度いい露出で表現されています。
夏の陽射しを惜しむかのように、みんな幸せを満喫していることがそれぞれの笑顔から伝わってきます。
作者の視点が愛情に溢れていて間違いなく家族写真の傑作です。

 【夏野菜】 神田 真愛

【夏野菜】 神田 真愛

大切なのはアイデアでありそして何をどう撮るのかという明快な発想です。
作者は黄色いパブリカの美しさに感動して迷わずシャッターを押しています。
しっかりと夏の空気感も表現されていて、作者に撮られたパプリカは、とても幸せそうに見えます。
この作品を見ていたら米津玄師の「パブリカ花が咲いたら、晴れた空に種を蒔こう。」と思わず口ずさんでしまいました。

【ダイヤモンド富士in富田浜】 本村 幸穂

【ダイヤモンド富士in富田浜】 本村 幸穂

作品のコメントに、このタイトルを付けたのは「富士山の頂上部と太陽が重なった時に表れるダイヤモンド富士のように見えたからです。」と素直な表現で記されていました。
何かを見て別のものを想像することこれこそがアートの扉を開ける最初のスタートだと思います。
この豊かな感性をこれからも大事にして欲しいです。
少しアドバイスするなら、この写真の場合は水平線は平行にした方が良いでしょう。

【西橘大綱引大会】 (川越 久美子) 

【西橘大綱引大会】 (川越 久美子) 

作者のコメントに「買ったばかりで、シャッタースピードと露出がが分かりません。」とありました。
かえって分からずにただ無心で撮ったのが良かったのでしょう。
全体が少しボケているので、シャッタースピードは若干スローシャッターに設定されています。
露出も一番いい数値で撮られています。髪を振り乱して一心に綱を引いている真ん中の女性は娘さんでしょうか。
表情や仕草に躍動感があり、街の賑わいが強調されて、夜の街の楽しさが写真から伝わってきます。

【茜色に染まる】 山下 徹志

【茜色に染まる】 山下 徹志

街全体が雲海に包まれて、淡い水墨画を見ているようです。
露出、画角、共に適正に表現されているので申し分ないのですが、欲を言うと偶然の遭遇だとか何か一つポイントが欠けている気がします。霧島山の輪郭がもう少し鮮明だと全体の印象も変わったと思います。
作者は感性の豊かな人なので、時間を見つけて再度挑戦してみて下さい。
きっと新しい自然との出会いが待っているはずです。

【じいじのお手伝い】 井之上 学

【じいじのお手伝い】 井之上 学

まさに、じいじのお手伝いをする少年の姿が可愛らしくとても印象的です。
爺ちゃんと孫の語らいが今にも聞こえて来そうです。
付かず離れずの二人の立ち位置も絶妙なバランスです。写真から自然の豊かさや土の匂いを感じます。
子供を見つめる親の愛情が写真から伝わって、人の温もりを感じさせてくれる作品です。

【金色の絨毯】 山元 順子

【金色の絨毯】 山元 順子

田んぼの土手で遊ぶ二人の子供の姿が逆光で捉えられて、黄金色に輝いています。
映画のワンシーンでも見ているようなメルヘンチックな情景が詩情豊かに表現されています。
二人は仲の良い友達か姉妹なのでしょうか、お互いの手を優しく繋いでいる姿が特に印象的です。

【天にあいさつ】 桐本 香織

【天にあいさつ】 桐本 香織

女性に当たる白い妖艶な太陽の光が、まるで後光がさしたように捉えられています。
天からの特別な光が女性を照らし出しているようにも見えます。
光の方を見つめる女性のポーズも何かに祝福されているように穏やかです。
不思議な魅力を感じさせてくれるどこか神秘的な作品です。

【はい!ポーズ!!】 茅野 京子

【はい!ポーズ!!】 茅野 京子

自撮りしている二人の仕草が自然のままに表現されています。
麦わら帽子とピンクのスマホがアクセントになって、平淡になりがちな画面を引き締めています。
人物の背後にあるヒマワリが夏の日の空気感や開放感を伝えてくれます。
美しい西都原の風景の中で、二人旅の楽しさが伝わってくる作品です。

経済連賞

【大根やぐらからの日の出】 倉岡 彰生

【大根やぐらからの日の出】 倉岡 彰生

宮崎の冬の風物詩である日本一の干し大根と「大根やぐら」。
毎年寒風が吹く頃に現れ、宮崎の暖かな冬の日差しを浴びる姿が印象的です。その「大根やぐら」からの日の出は、宮崎だからこそ見られる風景だと思います。実際に登って見たくなるような、まさに「未来に伝えたい」一枚です
(経済連職員コメント)

【夕暮れ時】 岩切 恵美子

【夕暮れ時】 岩切 恵美子

撮影地と写真の様子から西都原古墳でしょうか。夕日に照らされて古墳の上に立つ男の子と風にたなびくマフラーをした女の子の写真は、絵本の切り絵のようにも見えます。写真を眺めていると、童話が聞こえてきそうな不思議な感覚が芽生えるノスタルジアにかられる一枚です。(経済連職員コメント)

【思い出の夕焼け】 新内 那月

【思い出の夕焼け】 新内 那月

夕日に照らされ浮かび上がるワシントニアパーム。となりの木と木がよりそう家族の様な、成長を競いあう良き仲間の様な雰囲気を感じさせます。まさに宮崎を感じさせる1枚となっています。(経済連職員コメント)

【田植えが終わった朝】  児玉 美智子

【田植えが終わった朝】  児玉 美智子

整列した苗と広がる水面は、田植えという大きな一仕事を終えた後の爽快感を、そして、空と水面に広がる朝焼けは、これから始まる今作の豊穣を祈りたくなるような気持ちにさせられる一枚です。(経済連職員コメント)

【実りの里】 宮後 悟

【実りの里】 宮後 悟

日本の棚田百選にも選ばれている坂元棚田。昨年の台風被害を受けながらも実りの秋を迎え、刈干された稲からはようやく収穫を迎えた生産者の方の安堵感が感じられるような気がします。太陽のやわらかい光に照らされた、活き活きとした稲の色合いが印象的な一枚です。(経済連職員コメント)

【日出ずる国】 安藤 智保

【日出ずる国】 安藤 智保

西都市の有名なコスモスと古墳のコラボレーションがとても印象的で、パッと目に入ってくる鮮やかな色彩から大自然の温かみを感じる作品です。作者がコメントしている「古代ロマンに浸れる」ような美しいこの景色を、絶やすことなく今度は次世代へ伝えていきたいと思える一枚です。(経済連職員コメント)

写真家 黒木 一明氏

沢山のご応募、ありがとうございました。
応募者の年齢も様々で、実に多様な視点で撮影された作品が多く寄せられました。
特に今回は宮崎で過ごした旅の思い出として、県外からの応募者も多かったような印象を受けます。

全体の応募点数も多く、何分選び出す作品の点数にも限りがあり、惜しくも選からもれた作品の中にも
素晴らしい写真が数多く含まれていたことを記しておきます。

一方、最終的に選ばれた作品は多くの応募の中から選ばれた作品であることに誇りを持って頂き、
明日への希望に繋げて頂きたいと考えます。

まず写真を選ぶ基準として、この写真コンテストのテーマである「伝えたい私の宮崎」というテーマに
即しているかということも、写真を選ぶ上での重要なポイントの一つです。その上で何をどのような
視点で撮影しているのか、写真の技術は未熟でも発想のユニークさや作者の創造性、感性の豊かさなども
評価の基準としました。

また見過ごしがちですが、作品のタイトルも審査する上で重要な判断材料となります。
いい小説やいい映画に素敵なタイトルが付けられているのと同じです。
タイトル次第で写真の印象はがらりと変わってしまいます。

そして何よりも重要なのは、写真に人の心を和ませ、ときめかせ、感動させる力があるかということです。
選ばれた作品の多くが作者の表現意図がはっきりとしていてタイトルもそれぞれに明快でした。
写真に添えられた数行のコメントからも作者の気持ちが伝わってきました。
作品からは言葉だけでは表現できない宮崎の暖かな空気感や個々の物語が伝わってきました。

皆さんの作品を目にすることで、きっと宮崎に住む人や県外から訪れる人々が
宮崎の素晴らしさを再確認する絶好の機会になると思います。

多くの皆様、ご応募頂き本当にありがとうございました。

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