
丸トマト
特徴
- 施設栽培や高冷地の雨よけ栽培によって、周年生産・出荷されています。主要な品種は、食味が良く、輸送性に優れた桃太郎シリーズや王様シリーズトマトが栽培されています。トマト黄化葉巻病(TYLCV)の感染を防ぐため、防虫網の完全被覆など産地ぐるみの対策を実施して高品質トマトの生産を行っています。
栄養成分
栽培のポイント
【品種】
食味がよく、輸送性の優れた品種を選んでいます。沿海地帯を中 心とするハウス栽培では、ハウス桃太郎と麗容など、中山間地帯 の雨よけ栽培では、桃太郎系又はりんか409が栽培されています
【育苗】
専用の育苗ハウスを利用し、両サイドに防虫網を張ってウィルス 病感染を防止します。最近は育苗労力の軽減をはかるため、JA の育苗センターまたはジェイエイ・アグリシードに育苗を依頼す る生産者が増加しています。
【定植後】
活着後は茎が細くならないよう草勢維持に留意します。冬季は 少量多回数の潅水をして品質の良いトマト生産を心がけていま す。促成栽培では、11月上旬から加温します。収穫時は、果実に 光線を当てるよう、摘葉を心がけています。
選び方
- ヘタの緑色が濃くピンとしており、皮に色ムラがなくツヤとハリ があるものを選びましょう。全体に丸みがあり、ずっしりと重み があるものは、果肉が緻密で甘くておいしい証拠です。凸凹が あったり角ばっているものは、中に空洞があったり水分も少な いことが多いので避けましょう。
保存方法
- 完熟のものは、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。 青みが残っている場合は、室温で赤く熟させてから冷蔵庫で保 存します。
栄養価・効用
- 【栄養価】
ベータカロテン、各種ビタミン、カリウムを豊富に含み、旨み成分 のグルタミン酸も含んでいます。
赤い色の主成分は、カロテン系の色素のリコピンです。リコピン は、抗酸化作用がベータカロテンの2倍もあると言われています。 脂肪の代謝を促進するビタミンB6や脳細胞の働きを活性化す る作用のある遊離アミノ酸などが多く含まれています。
【効果】
胃弱、二日酔い
栽培ステージ

トマトの全国的な品種動向
品種 | |
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大玉 | 桃太郎、麗容、麗夏、マイロック、ファースト系、みそら64 |
中玉 | フルティカ、シンディースイート、TyTy、アナメイ |
調理用 | シシリアンルージュ |
最近では、緑・黄・黒などの変わった品種のほか、原種または原種に近いもの(エアルーム)も一部で取り入れられています。