
2012年第2回受賞作品
最優秀賞
『ヒマワリ』宮崎 金男
写真に若さと力強さを感じます。
被写体のひまわりに思い切り近付き、大胆に切り取ったところが素晴らしい。
濃紺の空と白い雲のコントラストが爽やかで、夏の観光ポスターとしても使えそうな作品です。
優秀賞
『ダルマ太陽出現』中野 孝一
ロマンチックな作品です。
細部を見るとなかなか計算されているようです。
望遠レンズで捉えられた巨大な太陽、歩く人のシルエット、逆光に浮かび上がる草、どれもが美しく輝き、希望を感じさせてくれます。
『メッカ』榎本 智
普通なら撮影しないバス停の看板に大胆にカメラを向けています。
その視点はとてもユニークで面白くオリジナリティーを感じます。
光の選び方も素晴らしく、作者は感性の豊かな人だと思います。
『語らい』松尾 香代子
作者は人物を撮るのがとても上手い人です。
きっと被写体とコミュニケーションを取りながら撮影したのでしょう。
表情の一番いいところでシャッターを押しています。
難しい逆光の撮影も難なくこなし、バックの風景を明るく浮かび上がらせることにも成功しています。
『弾ける青春』岩田 徳男
コスモスが咲き乱れる中、4人の女生徒の溢れんばかりの笑顔が若々しく、希望に満ち溢れています。
赤い鉢巻と弓道着も凛々しくて、大和撫子と言ったところでしょうか。
極めて、日本的な風景であり、ともすると忘れがちな 日本人としての誇りも思い出させてくれます。
『冬仕度』上野 直孝
青い空に、ぽっかり浮んだ白い雲。
躍動感があり構図もしっかりとしていて、とても共感の持てる作品なのですが、写真の命であるプリントの発色が良くありません。
色の調整次第ではもっと上位にいける作品です。
優良賞
『ふるさと』北ノ薗 順一
色彩感覚が素晴らしく、電車の位置、背景の山々の位置と構図もしっかりしているので写真に安定感があります。
実りの秋を迎える穏やかな山里の風景が旅情を誘い、ふと旅に出かけたくなるような心なごむ作品です。
『クライマックス』中山 眞富
赤いコスチュームの女性ダンサーと黒く沈んだ背景とのコントラストが素晴らしい。
その鍛えられた少し筋肉質の背中に色気があり、ダンサーたちの顔は分からないけれど、私たちの顔はこんな表情ですよとひょっとこの面が代弁しているような可愛らしさもあり、かえって後ろ姿しか見えないからこそ想像力をかき立てられる作品です。
『秋の風物誌』青江 徹造
背景が黒く落ちたことで柿の赤い実がより色鮮やかに強調されて浮かび上がり、一見、日本画のような雰囲気を醸し出しています。
少しアンダー気味の色調に抑えていることも成功の要因です。
作者は光の捉え方が非常に上手い人です。
『冬のけはい』河野 勝巳
やがて冬へと向かう晩秋の高原の空気感を上手く捉えています。
赤い紅葉とススキが風にたなびいて、何とも切ない写真です。
作者は撮影しながら何を思ったのでしょう。
心の言葉が聞こえてきそうな作品です。
『冷めたいが!!』泥谷 祐一郎
子供の成長をレンズを通して見つめる作者の深い愛情とまなざしが写真からしっかりと伝わります。
孫にいたずらされているおじいちゃんの幸せそうな笑顔と子供たちの優しい笑顔が心にしみて、家族の絆の大切さを感じます。
『波飛沫』家森 忠雄
消波ブロックにあたる波のしぶきを抜群のシャッターチャンスで捉えています。
荒波に立ち向かう小さな灯台という印象。
写真に物語性があり、砕ける波の迫力と沖に見える灯台とのバランスも絶妙です。
『泥装束の仲間達』田中 安雄
恩田祭の後の記念写真でしょうか。
作者のコメントにもあるように、若者たちのほとばしる情熱、エネルギー、祭りを無事にやり終えた達成感を写真から感じます。
ただ若者達の目線がカメラを向いていないことが少し残念です。
経済連賞
