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会長挨拶

 昨年は新燃岳の噴火、鳥インフルエンザの発生、そして何と言っても東北大震災による原発事故の発生など天災地変に見舞われた一年でした。さらには、ヨーロッパに端を発した経済危機、タイで起きた洪水被害などさまざまな要因が、農業、産業への消費マインドを減退させ、適正な価格の維持を揺るがせました。まさに、苦難の一年だったと言えるでしょう。

 今年は辰年です。龍が天に昇るように、万事が上昇することを祈ってやみません。さらに、十二支の「辰」は一説では、旧暦の3月ごろを表すとされています。その意味では、季節が移ろうように「寒」から「暖」へ、「暗」から「明」へ好転する一年であってほしいと思います。

 第一次産業が基幹産業である本県にとって、また、農業に携わる私たちとして、注視しなくてはならないのが、環太平洋連携協定(TPP)問題の動向です。県民の皆様にもご協力いただいておりますが、世界の趨勢からして自由貿易を完全否定はしません。しかし、宮崎に大きな影響を及ぼすのは必至です。「断固反対」の立場を貫きながらも、仮に容認された場合にどうするのかという備えが必要です。本県にとって、容認が与震だとすれば、その後に必ず本震がやってきます。阻止できなければ、自活の道を模索しなければなりません。慌てなくてもいいように、私たち農業団体が立ち位置を見直し、何ができるのか、どう行動するのかが問われる一年だと覚悟しています。

 この難局を乗り越えるのは、県民総力戦による第一次産業のさらなる飛躍です。英知を結集すれば宮崎らしい農業を確立できるはずです。

 今年のキーワードは「出芽(しゅつが)」。震災に見舞われ、ゼロになった所から新しい芽を出さなくてはなりません。この芽が分岐点になるのです。新しい芽、これまでとは違う芽を出すには、そのための土壌が必要です。県民の皆様が手を携えながら、時代に適した芽を発芽させ、大事に育てれば、これまでとは違った輝きを放つ果実が実ると確信しています。

 

JA宮崎経済連 代表理事会長  羽田 正治

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